土手#004

ROLLEIFLEX 2.8D Planar F2.8 / KODAK 400VC / CANON 9950F / 二子玉川
もはや土手でなくても・・・
webのアルバイト中、いつものようにマウス片手にwebサーフィンを満喫していたときのこと。
「webクリエイターと企業を斡旋」的なバナーがあったのでなんとなしに上目遣いで周りの目を確認し、隙間からこっそり覗いてみた。
そこには企業側が納期いつまでで、この金額でやってくれ的なリストが並んでいた。
ほとんどが「その期間でそのクオリティーでその金額は絶対ありえないでしょ!(怒)」的な内容。
「ふっ、そんなんでやってくれる奴なんていねーよ。〆切りが迫っても何も決まらず焦ってるお前らの顔が目に浮かぶぜケケケ」
と超大弱りしているサラリーマンの顔を思い浮かべつつ上目遣いでニヤけていると、モデル事務所でwebの更新をしてくれる人を募集していた。
しかもタダでって・・・
「か、そんな奴いね−っつうの!(高笑)」
と思いつつ、どんなモデル事務所か見てみることにした。
ん〜デザインがいまいちかな。どうせなら作り直したい感じ。
が、ちょっと待て、赤信号、車は急に止まれない。
何か分からないが何か引っかかる・・・なんだこの感覚・・・ニュータイプか?!
ピキーン!!
親の借金で幾度となく転校を余儀なくされ、しかも中卒で本当の父親も知らないまま今まで生きてきたアタイ。
ある時は風呂場の窓から借金取りが侵入してきたり、冬場にガスが止められて冷たい水でシャワーを浴びて学校へ行ったり、そんな怒濤の人生の中で知らず知らずに身に付いた生きる為の術の計算機がピピピと弾き出された。ただ計算が苦手な計算機なので当てにはならない。
今年はとりあえず思い立ったらすぐ行動。
なんのプランも立てないまま、思いつきでモデル事務所にメールをした。
「webをタダで更新する代わりにモデルを自由に使わせてくれ(下さいませんか)」
いや〜やっぱりそんなあり得ないよなぁとか思いつつも、メールの良いところはとりあえず勢いで「送信」ボタンを押して、後はどうなってもいいやと投げやりに行動出来るところ。
後悔しても取り消せないしね。
ま、返ってくるわけないかと冷静に考えて送信ボタンを押したことを後悔しつつ、気にしないフリをしながらメールの受信ボタンを連打して待つこと数時間。
見覚えのないメアドからメールが届いている。
スキトキメトキッスな鼓動を押さえ、周りにバレないようにこっそりメールをオープン。
「よければ会って話をしたいのですが」とメールが返ってきたよ、がばいばぁちゃん!
速攻モデルとの楽しいひととき妄想モード学院!
妄想が妄想を呼び、仕事も忘れひたすら妄想!
こうなったら返信も面倒くさい!
バイトを早めに切り上げ、メールに記載されていた電話番号に即電話!
「もしもし、先ほどメールした池中ですが!」
「あ、はい・・・」
なんかテンション低め?・・・温度差を感じるのは僕だけ〜?
さっきまでのハーレム妄想から一転、ネガティブ妄想が一気にスパーキング。
むむ、このまま電話を切っちゃおうかなぁテヘヘとか思いつつ、今年のオレは違うぜ!細木数子が付いてるぜ!と無理矢理自分を奮い立たせつつ、今年の目標の思い立ったらすぐまず行動発動。
お互いのスケジュールを確認し、細かいことは会ってからと善は急げと次の日にさっそく会うことにした。
いや〜自分にしてはがんばった。
まぁまぁ、ぶっちゃけ内心ドキドキですよ。
モデル事務所のことを良く知らないし、ヤクザがらみだったらどうしようとか、なさそうでありそうな安いTVドラマかよ的展開とかネガティブ妄想しか浮かんでこんですよ。
やっぱブッチしちゃおうかなぁとかいつもの悪いクセが頭をよぎりつつも、勇気を振り絞って待ち合わせ場所の赤坂の某ホテルのロビーに行くことにした。
なんでホテルのロビーなん?とそこでもネガティブ妄想が広がる訳ですが・・・。
ちょっと早めにロビーへ行くと、一人テーブルで電話をしている30代後半の男性を発見。
上目遣いでチラ見すると向こうもこちらをチラ見。
コンマ何秒の間にお互いを分析。そして今日の相手だと悟る。
椅子に腰掛けテーブルを見ると、広げられている資料の隙間から見えるエロ系漫画雑誌・・・不安200%。
とりあえず「ナイスミーチュ」と言いつつハグしてみる。
「欧米か!」というツッコミを期待していたが、相手はそんなに甘い相手ではなかった。
<つづく>
2007.04.01 | Comments(2) | Trackback(0) | 土手












