運命のストロベリー!

Hasselblad H1 / HC 80mm f2.8 / F11 1/250s ISO50 / photona 2400 Limited 2台2灯(ブルーフィルム) / Model:鹿
いや〜、すげーうれしい出来事がありましたYO!
それは久々のスタジオ業務での出来事・・・
それは12/4。
アシスタントがみんな忙しく、人がいないということで久々のスタジオ業務だった。
その日の撮影はAM8:00スタートなので、スタジオへ7:30に入って準備ができるように、6:40の電車に乗る事にした。
いつものように朝食を摂る間もなく慌てて自宅を飛び出した。
まだ薄暗い景色が、在宅勤務で体内時計の狂ったカラダを夕方と勘違いさせる。
カラダに張り付く寒さだけが早朝なのだと主張している。
駅へ行くと、改札入り口で人が右往左往していた。
朝早くからみんな大変だなぁと暢気に見ていたが、なんとなく様子がおかしい。
嫌な胸騒ぎを覚えながら改札に近づくと電光掲示板には、乗るはずの電車の時刻が表示されていない。
代わりに、電光掲示板には繰り返し同じ文字がスクロールしていた。
「人身事故のため電車の出発を見合わせています」と。
ガッデム!
スタジオ業務での遅刻は死を意味する。
それがもし大御所のタレントだった場合は、死だけではすまされない。
最悪な状況が頭をよぎる。
なんでこんな日に限ってそんな時間に人身事故なんて起こるんだ。
日頃の行いか?と、何かあった時の社交辞令的な言葉が過りつつ、どういう手段でスタジオまで行くのがいいのか、ボーン・スプレマシーの主人公並みの頭の回転の早さであらゆる手段を検索。
が基本、方向音痴で電車も苦手な人間が他の手段を思いつけるはずもなく、いつもの野生の感だけを頼りに改札を抜けホームでひたすら電車が動くのを待つ事にした。
ただ、状況的にすぐに動く気配もなく、どうやっても遅刻は免れない状況なので、ダメ元でアシスタントチーフに電話。
「起きてくれぇ」と心の中で祈りつつ、コール音が途切れるのをただひたすら待つ。
すると、思ったよりも早くチーフが電話に出た。
状況を説明すると、スタジオのすぐ下に住んでいる他のアシスタントに連絡を取り、到着までスタジオ業務を引き継いでくれることになった。
本当は、一番にスタジオの下に住んでいるアシスタントに電話しようと思ったのだが、彼女は遅刻の女王。
かなり望みが少なかったのでチーフに電話したのだが今日はツイているのか、そのアシスタントもすぐに起きてくれたらしい。
一つの歯車が良い方向へ回り出すと他の歯車も連動して回り出すのか、目の前の電車がすぐにも動く様子。
慌てて飛び乗り、あとはただひたすら成り行きに任せる事にした。
思っていたよりも順調に電車が動き、15分遅れでスタジオに到着。
まだ今日のお客は来ていなかった。
変わってくれた遅刻の女王に何度もお礼を言い、お客が気持ちよく撮影に専念出来るようにスタジオの準備に取りかかった。
ちなみに、遅刻の女王はちょっと前のスタジオ業務で寝坊をし、カメラマンから大目玉をくらった経験の持ち主だとフォローしておこう。
8:00になると駐車場にロケバスが入り、スタッフが続々とスタジオへの階段を登ってくる。
スタジオ業務をしていて思うのは、マナーの悪いお客が多い事。
スタート時間よりも1時間も早く着いたり(スタジオによってはきっちりお金を取るところもある)、お客と言う立場を利用して無茶な事を言ったり、好き勝手やる人間が多いのに飽きれる。
面白いのはそういうお客に限って「ここって誰のカメラマンのスタジオ?」と聞いてくる。
なので、わざと控えめな感じで師匠の名前を出すと、「あ、そうなんだ・・・テヘヘ」となってその後の態度が一変する人間が多い。
優越感に浸れる一瞬だ。
ただ今日のお客は良い人たちみたいだ。
率先して荷物運びの手伝いをする。
すると、荷物を運ぶスタッフの中にキュートなガールを発見。いや発見!
モデルかな?と思いつつも、モデルが荷物運びをする訳もなく、だとしたらいい娘だなと上目遣いで彼女を食い入るように見つめる。
動きを見ていると、モデルではないようだけどモデルのように可愛い。
そういうときはだいたい編集のアシスタントだったりする。
だとすると、得意のストロベリーなトークへ持ち込む余地がある。
モデルだった場合は、日頃からの自信の無さからくる劣等感でその距離を縮められないのは内緒だ。
様子を見つつ、彼女の一瞬の隙を見逃すまいとスタジオ業務を忘れて神経を集中させる。
そんなことをしていると、今度はスモークバリバリの黒のワンボックスが駐車場に入ってきた。
そして、その車から降りてきたのは、某バラエティーアイドルで活躍中のタレントだった。
これで可愛い彼女は、モデルではないという事が判明。
すぐさま彼女との会話の糸口がないかと、さっきは活躍出来なかった脳をフル回転。
ピコーン!
これだ、これしかない!
あとは、どうやって会話まで持ち込むシチュエーションに持っていくかだ。
スタジオ業務は多くのスタッフやタレントが来るが、大体はあまり接点がない。
いや、他のアシスタントは上手に現場に入り込むのだが、引っ込み思案なオレの場合は気配を消して空気と化す方が多い。特技の一つでもある。
「あ、いたんだ」的な?
ただ、今回の獲物はかなり大きい。
これを逃すほどオレも馬鹿じゃない。
とにかく無理矢理にでもストロベリーな空間へ持っていく為にあらゆる手段を考えた。
が、今日の歯車はどうやらオレの為に回っているらしい。
自然とその状況が生まれた。
タレントのヘアメイクで時間がかかっているらしく、彼女はどうやら時間を持て余している様子。
自分の居場所を探す感じでいるのを見逃すはずもなく、すぐさま内股で彼女に擦り寄る。
ただ、いきなり彼女のテリトリーを侵すようなヘマはしない。
日頃から鍛えたギリギリの境界線へ身を置き、考えに考え抜いた最初の言葉を得意の笑顔で口にする。
「編集の方か何かですか?」
ん〜、完璧!
なんてナチュラルな会話の糸口だろう。
厚かましくなく、なおかつ下心を感じさせないこの切り口。
しかも時間を持て余している彼女にとっては、ここで誰かと会話する事により生まれる安心感による信頼も得る事ができる。
そして、その感情がやがては恋に変わる。
こんな完璧な自分が怖い。
そんな思いに浸ってニヤけていると、彼女が不安そうな目でこちらを見つめてくる。
おっと、危ない。
ここでヘマをしてしまっては元も子もない。
いつもの得意の作り笑顔で彼女からの解答を待つ。
「いえ、スタイリストのロケアシですぅ」
お、スタイリストのロケアシか!
ならさらに入り込みやすいじゃないか!
今年も残りわずかな時に、細木数子の言葉が現実味を帯びてきた。(今年の1月頃の日記参照)
その言葉を聞き、次へのミッションに移行。
「へぇ、そうなんだ。可愛いからモデルかと思った(照笑)」
コンボ!
二言目でズバっと一気に懐まで入り込むこの切り口!
まさかの言葉で彼女の頬が一気に薄ピンクへと変わる。
そして、その顔でこっちも頬が染まる。
可愛すぎるぜ(> <)
もぉねぇ、広末にそっくりなんですよ!
笑顔も何もかもが!
つうか、この世に広末がいなくても可愛いのですよ!
いや〜ん、もぉおじさんフルスロットルですよ!
「モデルとか全然出来そうだよね?っていうか、モデルとかやってたでしょ?」
「モデルとか興味ないの?」
「うわー、笑った顔とか超広末だよね」
「今度モデルになってくれないかな?マジで」
と、勢いに任せてモデルを頼んでみた。
すると
「ちょっとだけやってたんですけど、周りがかわいい娘ばかりだったんで辞めました(照笑)」
って。
なんて控えめな(> <)
今日のタレントより100倍かわいいよぉ(> <)
ただちょっと待て。
もしかしてすべて計算づくか?
可愛いからってすべてを信じてはいけない。
今までの苦い経験で培ってきたオレピューターがファン全開で回り出す。
・・・・・・・・・・・・
ん〜どうでもいいや!可愛いから全部OK!
「えぇ、全然いけるでしょぉ!じゃぁ今度、自分でスタイリングしてもらって、それを撮らしてよ!」
「え、えぇ」
と、半ば強引に返事をもらった。
なんだかんだで1時間以上はしゃべっていた。
偉いぞタレント。ヘアメイクに時間かけ過ぎ。
ただ、連絡先を交換するまで持っていけないのがオレ。
相手に引かれないようにナチュラルに連絡先を聞き出したいけど、いつも相手が引いたらどうしようと考えてしまってその先に進めない。
ここまでは完璧な流れなのに、最後の詰めをどうしたらいいか分からずじまいで、結局連絡先を交換しないまま撮影が始まってしまった。
一つ質問ですが、こういう場合で連絡先を聞かれたら引きますかね?社交辞令で話に乗ってやってるのに、本気にしてるよこの馬鹿とか。
なんかなんか、もしこっちの事が嫌なのに連絡先聞かれてどう切り替えそうかとかって空気が怖いのです(> <)<真面目に相談するな
でも、きっと答えは「相手によるかなぁ」だよね<自分解決か はい終了
そんなこんなで、撮影中も隙を見ては会話をしていたのですが、楽しい時間はあっという間に終わり、連絡先も渡せないまま撤収作業。
いかん、いかんよこのままじゃ!
これじゃカッコつかんでしょ!
今年のオレはいままでのオレとは違うぜ!残り少ないけど。
とりあえず、手元にあったコピー用紙にケータイのアドレスとPCのアドレスを書いて、渡す隙を全力で模索。
撤収作業後もなんだかんだと撤収にならなくて、思いのほか時間はあったんだけど、どうにもこうにも彼女と接点が作れない!
これってもしかして軽く拒否???
いかん、ネガティブモードに突入じゃないか。
ん〜ん〜、と言っている間にみんなでロケバスに移動。
・・・・・・・
ここしかない!
車を誘導するのを口実に(ロケバスさんは運転がうまいのでいらないのですが)駐車場まで一緒に移動。
そして、彼女が乗り込もうとした一瞬に
「じゃぁ、良かったらここに連絡下さい」
・・・・・・・
よっしゃ、渡したった!
って、これでいいのか?
ちょっと怖くない?
とりあえずコレを読んでる女子。引かないで。
彼女の乗ったロケバスを見送り、すぐさま携帯をチェック。
ん〜、そんなすぐに来ないよね。
その後の行動は、だいたい予想がつくと思う。
結局、彼女の連絡先は聞けなかった訳で、こちらから連絡を取る手段はナシ。
アドレス帳に載ってないメールは迷惑メールフォルダに入ってしまうわけで、ひたすら全力で迷惑メールフォルダをチェック。
おそらく日本で一番迷惑メールフォルだをチェックした男かもしれない。
来る日も来る日も、暇があれば迷惑メールフォルダをチェック。
雨のひも風の日も。病める時も健やかなる時も。
そして月日は流れ(月は流れてないけど)、彼女の事を諦めかけていた今日(もう昨日ですが)迷惑メールフォルダを覗くと、見慣れない日本語のメールが(最近、英語ばっか)。
・・・・・・・・
「返事が遅くなりました(以下略)」
来たよ、お母さん!
13日間ひたすら待ったかいがあったよ!
信じていればきっと夢は叶うんだねパトラッシュ。
2007.12.17 | Comments(0) | Trackback(0) | 雑ネタ












